前職の給料未払いが、独立のきっかけになった話

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独立する前、私はリフォーム会社で働いていました。今の清掃業とは全く違う仕事です。

2011年の東日本大震災が起きた後にできたばかりのリフォーム会社で、事務員として5年ほど働いていました。


前職はどんな仕事だったか

震災後に新しくできたばかりの会社で、最初は社員4人という小さな体制でした。埼玉県川口市周辺のエリアを中心に、屋根塗装や外壁塗装といった塗装工事を扱う会社でした。私は現場ではなく事務員として、電話対応や会社のチラシの作成・配りといったバックオフィスの仕事を担当していました。約5年間、そこで働きました。


給料未払いが起きた経緯

給料日のたびに、朝礼のような場で社長から「売上の回収がまだ厳しいから、待ってもらえないか」と声をかけられました。そのつど「しょうがないです」と受け入れる、というやり取りが繰り返されました。給与明細自体は毎月きちんと発行されていて、未払いは後から気づいて発覚したというより、そのつど事前に説明を受けた上でのことでした。振り返ると、2015年7月分の給与から2016年3月分まで、9ヶ月分が未払いのまま積み上がっていました。周りの社員も「それなら仕方ない」と渋々受け入れている空気で、誰も強く反発できないまま時間だけが過ぎていきました。


そのとき動いたか

未払いについては、両親に少し相談しました。ただ、法的な手段(労基署への相談や内容証明など)は「大変そうだ」という予測と、社長に対してある程度の信頼が残っていたことから、実際には行いませんでした。9ヶ月という長さになってさすがに厳しいと感じていたところに、兄から清掃の仕事に誘われ、ほとんど迷わずそちらに移ることを決めました。退職を伝えるときも連絡を絶つような形ではなく、社長に「兄から誘いがあり、今の給料が出ない状態はきついので辞めようと思います」と直接伝え、了承を得たうえで辞めています。未払い分の9ヶ月について、その後回収に動くことはなく、時間が経ちすぎたこともあり今はあきらめています。


この経験が今の判断基準に与えた影響

「事前に共有すべき情報を渡されない」「一方的に悪者にされる」ことに強い拒否感があるのは、この経験が大きいと思っています。実際、ある現場では内履き(室内用の靴)が必要だという情報を事前にもらえておらず、たまたま手元にあった予備の靴が片方しかなかったため、外履きと内履きを片方ずつ履いて作業したこともあります。今の仕事でも、あとから追加で頼み事をされると、その日の予定に差し支えるし、想定と違う展開になるとモチベーションも下がります。だからこそ、何かを頼むなら事前に伝えてほしいという考え方が強くなりました。

今の兄経由の仕事も、実は同じ構造のリスクを抱えています。会社に依存するか、個人に依存するかの違いだけで、収入の入り口が一つしかないという点は同じです。前回の記事で書いた「単一障害点」というのは、実はこの経験の延長線上にある話です。

これが、独立を決めた直接のきっかけでした。


個人事業主として、今やっている自衛策

今、仕事を受けるときは、場所・作業内容・誰が来るかの3点を一応確認してから、支障がなければ受ける、という形にしています。前職のときのように、条件があいまいなまま流されて後から困る、ということを避けるためです。経費の按分など、実務レベルでの自衛策はこちらの記事にもまとめています。

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